中国語が世界観光機関 (UNWTO)での公用語に
中国教育部(省)は2日に開いた記者会見で、中国語の国際的地位が上昇を続けているのを背景に、中国語が今年から、世界観光機関 (UNWTO)での公用語に加えられたと明らかにしました。
http://j.people.com.cn/n3/2021/0603/c94475-9857422.html
2020年末の時点で、180ヶ国・地域が中国語教育を展開し、70ヶ国以上で中国語が国民教育体系に組み入れられ、海外で中国語を勉強している人の数は2000万人以上に達しているとのこと。
オンラインでの中国語教育も急速に発展しており、中国語教育のクラウドサービスプラットホーム「中文聯盟」は、中国語や中華文化を学ぶことのできる約190科目、約6000コマのオンライン授業を、世界に向けて無料で提供し、海外で中国語学習者200万人以上が利用しているといいます。
祝您有个美好的一天!(良い一日を!)
于鹄の詩「巴女謡」に思う
巴女謡
于鹄 〔唐代〕
巴女騎牛唱竹枝,藕絲菱葉傍江時。
不愁日暮還家錯,記得芭蕉出槿籬。
巴(地名:現在の四川省巴江一帯)の女の子が牛の背に乗り、竹枝詞(巴渝:現在の重慶一帯の民謡)を歌いながら、ゆっくりと家に帰っていく。周囲の河には、蓮の花が咲き、菱の葉が茂っている夏の夕暮れである。
日が暮れて家がわからなくなるのを恐れる様子もない。なぜなら、家の前には一本の芭蕉の樹が、木槿(ムクゲ)でできた垣根から突き出しているのを覚えているからである。
「巴女謡」は、唐代の詩人于鹄(生没年不詳)の七言絶句。
この詩は、四川省巴江一帯に住む一人の女の子が民謡を歌いながら家に帰っていく様子を詠んだものです。
夏の夕暮れに、牛の背中に乗って民謡を歌いながらゆっくりと家に戻る様子が周辺の情景とともに描かれています。
早く家に帰った方がよいと誰かに促されても、女の子には慌てる様子もみられません。なぜなら、家の前には目印があるので、日が暮れて道に迷うこともないからです。
ゆったりとしたのどかな農村の風景と利発な女の子の様子が易しい言葉で生き生きと表現されています。
于鹄は、大歴、貞元年間に活躍した詩人で、張籍とも良く交わりました。隠遁生活を題材とした作品を多く作っています。
参考:《唐诗鉴赏辞典 新一版》2013年,上海辞书出版社,787-788页
https://so.gushiwen.org/shiwenv_89fc3d5f7605.aspx
放課後にかごめかごめと子らの声 深き秋思に誘はれ聞く cogito
中国、改訂版「未成年者保護法」が施行される
6月1日、中国は「こどもの日」でしたが、同日、改訂版「未成年者保護法」が施行されました。
http://j.people.com.cn/n3/2021/0602/c94475-9856934.html
同法案は、昨年10月17日に、第13期全国人民代表大会常務委員会第22回会議で議決されたものです。
家庭、学校、社会、インターネット、政府、司法の6分野における未成年者保護の網羅的な制度体系を構築しており、また社会で最近、関心が高まっている義務教育段階における学生の学習塾や宿題の負担軽減、十分な睡眠時間の確保、学校内のいじめ予防などの問題に関しても、積極的に対応しているとしています。
http://www.npc.gov.cn/npc/c30834/202010/8344a2c77c2b4f63a5d60bd127dc6770.shtml
祝您有个美好的一天!(良い一日を!)
韋庄 の詩「与小女」に思う
与小女
韋庄 〔唐代〕
見人初解語嘔啞,不肯帰眠恋小車。
一夜嬌啼縁底事,為嫌衣少縷金華。
大人を見てはアーウーと言葉を習い始め、おもちゃの車で遊んでは、眠ろうとしない。
ぐずって一晩中泣いているのは、一体どうしたことか。服の上に金の糸で施した刺繍の花が少ないのが気に入らないのか。
「与小女」は、唐代の詩人韋庄(約836-約910年)の七言絶句。
この詩は、自分の幼い娘の様子を詠んだものです。
まだ幼い娘が、言葉を覚えはじめ喃語を話す様子、好きな玩具を離さず、寝付こうとしない様子、服に刺繍された花が足りないと一晩中ぐずって泣く様子など、娘との生活の些細な出来事が描写されています。詩人の娘に対する深い愛情がにじみ出た詩といえそうです。
韋庄は、晩唐の詩人で、長安杜陵(現在の陝西省西安市附近)の人。
蘇州刺史を務めた詩人韋応物(737-792年)の後裔に当ります。
韋庄は晩唐の詩人として重要な位置にあるほか、詞作にも優れ、温庭筠とともに花間派の人物として「温韋」と併称されます。
参考:https://so.gushiwen.org/shiwenv_3a273e3f5ce3.aspx
日本語と英語たくみに使ふ子の 吾に向けらるるため口の意味 cogito
中国、「夫婦1組につき3人の子の出産を認める政策」実施へ
5月31日、中国共産党中央政治局会議で「出産政策の最適化による人口の均衡ある長期的発展の促進に関する決定」が審議されました。
http://j.people.com.cn/n3/2021/0601/c94474-9856345.html
この会議で「第18回党大会以来、党中央は我が国の人口動態の変化状況に基づき、『単独両孩政策(夫婦のどちらかが一人っ子の場合、第2子の出産を認める政策)』『全面両孩政策(1世帯につき子供2人までの出産を全面的に認める政策)』など重要な決定・方針を相次いで打ち出し、プラスの効果を挙げた。だが我が国は総人口が膨大で、近年高齢化が進行している。出産政策をさらに最適化し、夫婦1組につき3人の子までの出産を認める政策及び関連する支援措置を実施することは、我が国の人口構成を改善し、高齢化に積極的に対処する国家戦略を実行に移し、我が国の人的資源による優位性を保つことに寄与する」とし、
中国は「夫婦1組につき3人の子の出産を認める政策」の実施へ舵を切ることが決定されました。
今後の展開を見守りたいと思います。
祝您有个美好的一天!(良い一日を!)
呂岩の詩「牧童 」に思う
牧童
呂岩 〔唐代〕
草舗横野六七里,笛弄晩風三四声。
帰来飽飯黄昏後,不脱蓑衣臥月明。
青草を敷いたように広々とした原野に6,7里にわたって草地が広がっている。
(牧童が吹く)笛の音が夕方、風に乗って途切れ途切れに聞こえてくる。
(牧童が)帰宅し飯を食み、腹いっぱいになったころ、すでに日も暮れている。
(牧童は)蓑も脱がずに草の上に横になり、天空の明るい月を眺めている。
「牧童」は、唐代の詩人 呂岩(生没年不詳)の七言絶句。
この詩は、草原で暮らす牧童の生活を詠んだものです。
穏やかでのんびりとした牧童の生活が鮮やかに描かれています。
これは、世の中の喧噪から遠く離れた平穏な生活に対する詩人の憧れを反映しているようです。
参考:https://so.gushiwen.org/shiwenv_486a03cdbd29.aspx
放課後にかごめかごめと子らの声深き秋思に誘はれ聞く cogito
中国の「こどもの日」
6月1日の「国際児童節(こどもの日)」が間近に迫り、中国各地ではさまざまなイベントが行なわれたと、中国メディアが伝えています。
http://j.people.com.cn/n3/2021/0529/c94638-9855530.html
中国では、《六一儿童节》と呼ばれ、西暦6月1日の数日前から、子供のための様々なイベントが行われます。
もちろん、子供へのプレゼントを求める大人(祖父母や両親など)のために、各地のデパートやオンラインショップなどでも子供向け商品の売り出しが大規模に展開されます。
2019年8月1日に発布された《法定年节假日等休假相关标准》により、6月1日は14歳未満の児童は一日休みになりました。
大学の授業は通常通りです。
祝您有个美好的一天!(良い一日を!)