2021-02-01から1日間の記事一覧

王維の詩「雜詩」に思う

雜詩 唐・王維 君自故鄕來, 君 故鄕 自(よ)り 來たる, 應知故鄕事。 應(まさ)に 故鄕の事を 知るべし。 來日綺窗前, 來日(らいじつ) 綺窗の前, 寒梅著花未? 寒梅 花を 著(つ)けしや 未(いな)や? 君は故郷から来たゆえに、故郷の様子はご存じ…

韋應物の詩「秋夜寄丘員外」を読む

秋夜寄丘員外 韋應物 懷君屬秋夜, 君を懐いて 秋夜に属す、 散步詠涼天。 散歩して 涼天に詠ず。 空山松子落, 山空しくして 松子落つ、 幽人應未眠。 幽人応に未だ眠らざるべし。 君を想う、この秋の夜。そぞろ歩いて涼しい夜空のもと詩を吟ずる。人気のな…

柳宋元の詩「江雪」に思う

江雪 柳宋元 千山鳥飛絶, 千山 鳥飛び絶え, 萬徑人蹤滅。 萬徑 人蹤 滅す。 孤舟簑笠翁, 孤舟 簑笠の翁, 獨釣寒江雪。 獨り寒江の雪に釣す。 山々に鳥の影絶え、径々には人の蹤もない。1艘の小舟に蓑笠の漁翁のひとり、雪の河面に釣りする姿のみである。…

王維の詩「相思」に託す

相思 王維 紅豆生南國, 紅豆 南國に生じ, 春來發幾枝。 春來りて 幾枝か發く。 願君多采擷。 願はくは 君多く采擷(さいけつ)せよ。 此物最相思。 此の物 最も相い思はす。 南の国に産する紅豆は、春が来て、いくつの新たな枝が出ただろうか。願わくば君…