杜甫の詩「柏學士茅屋」に思う
柏學士茅屋 杜甫
碧山學士焚銀魚,白馬卻走深岩居。
古人已用三冬足,年少今開萬卷餘。
晴雲滿戶團傾蓋,秋水浮階溜決渠。
富貴必從勤苦得,男兒須讀五車書。
安史の乱の戦火は柏学士の官職を奪い、昔日朝廷の政治に参与し、率直な進言を行っていた彼は険しい青山に茅葺きの小屋を建てて隠棲した。
しかし、ここで彼は(漢代の文人東方朔のように)多くの時間を費やして本を読み、年若くして学業を成し遂げた。
吉祥の雲が小屋の外を覆おい、秋の水は道沿いに滔々と流れた。
古来、栄光や富は努力してこそ得られるものであり、男児は多くの本を読み学問を深めめなければならない。
「柏學士茅屋」は、唐代の詩人杜甫の七言古詩。
この詩は、開元767年、杜甫が56歳の時に夔州(現在の重慶市の北東部)に住んでいた時に書かれたもので、読書(学問)の大切さが説かれています。
「五車書」は、《庄子·天下》“惠施多方,其书五车”に由来し、後に多く本を読み、学問を深めることをさすようになります。
唐代の詩人王維の詩《戏赠张五弟湮三首·之二》にも“张弟五车书,读书仍隐居”の句が見られます。
杜甫には他に同じ柏学士を詠んだ詩「寄柏學士林居」がありますが、柏学士の詳細はわかっていません。
参考:https://so.gushiwen.org/shiwenv_c8a11b0e11f1.aspx
精読と決めて広げし経典の弥生に入りて速読となり cogito