中国の若者には、「たくましさ」が足りない!?

中国の大学生は、マナーが向上し、おしゃれに気を遣い、他人への心配りもできる、これが最近の私の印象ですが、「たくましさに欠ける」というのが、中国社会における若者の印象のようです。

 

「青少年がたくましさを養うよう導くにはどうすれば良いか」というのは、中国の社会で関心が高まっている問題だとして、中国青年報社社会調査センターが問巻網(wenjuan.com)と共同で1519人を対象とした調査を行っています。

 

「今の青少年はたくましさを養う必要があるか?」との質問に、回答者の85.5%が「ある」と答え、「ない」という回答は4.6%にとどまった、とのことです。

その他、9.9%が「何とも言えない」と答え、86.8%は「責任感や協調性を高める教育をしなければならない」と答えたと、中国メディアが伝えています。

http://j.people.com.cn/n3/2021/0419/c94475-9840591.html

 

また、「草食系」の男性アイドルが人気となっている原因について、調査では、回答者の65.7%が「日本や韓国の文化やエンタメの影響」、61.4%が「インターネットで注目を集めているため」、38.2%が「家庭における教育において父親の影が薄いことと関係がある」、37.9%が「有名人の影響」、30.7%が「女性がますます強くなっていることに原因がある」と答えています。

 

中国青少年研究センター少年児童研究所の孫宏艷所長は、「大人が子供を過度に保護すると、子供は苦労したり、冒険したりすることを知ることなく育ち、性格も弱々しくなってしまう」との見方を示しています。

 

 

先日の授業で、最近中国の若者の間で中国語の《不好意思》や“sorry”が、日本語の「すみません」と同じような使われ方をしていることが話題になりました。

 

その中で、他人との様々な接触に際し、《不好意思》や“sorry”を多用する理由として、「人との摩擦を避けたい」「トラブルになるのが嫌!」「他人と討論するのは、時間の浪費」「口論になって、エネルギーや感情を浪費したくない」といった声が聞かれました。

人との摩擦を極力避け、自分の時間を大事にしたいというのが学生の本音のようです。

 

しかしながら、彼らの親世代が、自分の意見を持って、とことん討論(口論)する姿を見ている学生の中からは、「摩擦を避けていても問題の解決にはならない。」「もっと積極的に問題に向き合う方がよい。」という声も聞かれました。

 

中国は、経済的に豊かになり、インターネットで一部の制限はあるものの、様々な情報にアクセスできるようになり、人の価値観も急激に変化しています。

価値観の変化が、地域や世代によるギャップを生み出しているのも気になります。

 

今後も見守っていきたいと思います。

 

祝您有个美好的一天!(良い一日を!)