柳宗元 の詩「零陵早春」に思う
零陵早春
柳宗元 〔唐代〕
問春從此去,幾日到秦原。
憑寄還鄉夢,殷勤入故園。
(春の神に)お尋ねするが、春はここから去り、幾日かかって長安のある陝西の原野に到るのでしょう。故郷へ還る夢に乗せて、私を故郷へと連れて帰ってはくれませぬか。
「零陵早春」は、唐代の詩人柳宗元(773-819年)の五言絶句。
この詩は、任地の永州で、早春の心情を詠んだものです。
柳宗元は、長安で出生。貞元9(793)年に進士に挙げられ、集賢殿正字や監察御史を歴任します。しかし、永貞改新の政争に敗れ、長安から遠く離れた邵州に刺史として左遷されます。また後に更に格下の永州に員外司馬として再度左遷され、約10年間をここで暮らします。
この詩は、永州在任中に詠まれたものです。
都であり、故郷でもある長安から遠く離れた異郷で、意に沿わない理想とはかけ離れた生活を送る詩人の強い望郷の念を感じる詩です。
参考:https://so.gushiwen.org/shiwenv_d09e69694c6f.aspx
夕顔は触手を伸ばし楽園へ導くものにゆるくまとはる cogito