上巳節とひな祭り
今日は桃の節句。
「上巳の節句」とも言われ、五節句(「人日」「上巳」「端午」「七夕」「重陽」)の一つにあたります。
古代中国では忌日とされ、そのけがれを祓うため水辺で体を清め、厄払いが行われていました。それが平安期頃に日本に伝わり、土や紙の人形にけがれを移して水に流す「流しびな」の行事になったといわれてます。
この厄払い様子は今でも下鴨神社で行われる「流しびな」の行事に再現されています。
下鴨神社 流し雛 | ざ・京都 (the-kyoto.jp)
この紙のひな人形が発展し、現在の豪華なひな人形になりました。
中国では、唐代に「上巳節」は、年間を通して三つの主要な祭りの一つとなりました。
唐の詩人白居易は、「三月三日謝恩曲江宴會狀」という文で、その内容を詳細に記しています。
しかし、宋代以降、この風習は徐々に衰退していきます。
現在は中国南西部のいくつかの少数民族の地域で旧暦3月3日にお祭りが行われるようです。雲南省大理で3月3日に行われる潑水節にその名残を見ることができます。
しかし、中国のほとんどの地域では、「上巳節」の祭りは残っていません。
中国は現在、伝統文化の復興が急ピッチで行われています。
中国各地で下鴨神社の「流しびな」の行事を上回る盛大なお祭りが行われるようになる日も近いかも知れません。
大学のキャンパスは、今、桃の花が満開です。