杜甫の詩「八陣圖」に思う
八陣圖
杜甫
功蓋三分國, 功は蓋う三分の国、
名成八陣圖。 名は成る八陣の図
江流石不轉, 江流るるも石転ぜず
遺恨失吞吳。 遺恨呑呉を失す。
諸葛亮の功は三国の時代を圧倒するものであり、その名声はこの八陣図を作ったことによって成ったものである。
この陣形は、いかに長江の水が流れても石だけは変転せずにある。
これほどの軍略をもった人物が生前に呉を併呑することできなかったのは、誠に遺憾である。
「八陣圖」は、唐代の詩人杜甫の五言絶句。
この詩は、諸葛亮を敬愛してやまなかった杜甫が、古人の功績を偲んで詠んだ詩です。
"八陣 "とは、天、地、風、雲、龍、虎、鳥、蛇の8つの陣形で構成された軍略であり、諸葛亮の優れた軍事的才能を反映しています。
この詩では、前半の二句で諸葛亮の功績を称え、後半の二句では陣中で病に倒れて道半ばにして亡くなった諸葛亮に対する杜甫の遺憾の念が詠われています。
詩人の古人に対する感慨であると共に、当時詩人が置かれていた境遇と鬱屈した感情が反映された詩ともいえるでしょう。
参考:《唐诗鉴赏辞典 新一版》2013年,上海辞书出版社,614-615页
https://so.gushiwen.org/shiwenv_9cee4425b019.aspx
湯気の立つ敵の肝臓切り分けて食ぶる戦場カメラは撮れり cogito